「私は悪くない」という感情のこと
「私は悪くない」という防衛感情は、誰しもの中にある。その奥にある、怒られたくない、傷つきたくない、いらないと言われたくない、嫌な気持ちになりたくない、かき乱されたくない、そんな感情。自分にももちろんあって、しかももともとは強くて、でも、それが嫌で嫌で嫌で嫌で、誰かのせいにして生きる自分が苦しくて、本当に嫌になって、(仕事上は会社に属さず)一人になった。
今はこれでも随分この感情と向き合いつきあえるようになったと思う。この感情を露わにする人の気持ちはわかるつもりだし、だけれどそれが周りを、そして誰より自分自身を、苦しめて幸せを手放していることも、強く理解しているつもりだ。
これまで一緒に働いてきた人たちにも、キャリアカウンセリングをしても、日々採用の面接をしている今も、この感情と向き合えずに悩んで苦しんでいる人がたくさんいると感じる。仕事が楽しくない、人生が苦しいと思う人の多くが、この感情に震えている。怖いのだ。
そして、その先でこの感情の向き合うことから逃げている人は孤独になっていくのがわかる。そして、逃げ続けているうちに、孤独になっているのも誰かのせいで「私は悪くない」と思いつづけて、もはやそう思わない世界を忘れて見えなくしてしまうことも。それは本当に本当に、寂しい。悲しすぎるほど、寂しいことだと思う。
けして、すべてを自責にして生きろということではない。でも、自分が、相手が、誰かが悪いと思う感情が何ももたらさないのであれば、少しずつでも、優しく手放してあげて、自分を楽にさせてあげてほしいと、そう思っている。
「いいんだよ」
「大丈夫だよ」
そう自分で自分に言ってあげてほしい。そして、それができたら、周りの苦しんでいる人たちにも、そう言ってあげてほしいのだ。
おやすみなさい。
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