コンテキストと私

これまでコンテキスト、行間の美しさを迷いなく大切な価値だと思ってきたし、これからも否定するわけでもない。コンテキストこそが自分らしさだとすら思ってきた。でも、この10年程度、言葉でも表情でも、「わかりやすくある」ことを意識して過ごしてきたら、案外世界はもっと美しく見えてきた。負の側面でいえば、溢れる情報、多様な価値観、速すぎる時間と人の流れの中で、もうわかりにくいことに人は耐えられない。人に耐えられないことを強いることに、もう自分も耐えられないし、それより大切なものを、要は、わかりあえて前に進めることを美しいと思うようになった。あまりに複雑で難しい、言葉にある豊かすぎる可能性を信じると決めて年月を対話を重ねて過ごしてきた。多くの人が思考の暴風雨の中で生まれる混沌とした言葉とコンテキストに苦しんでいる。削ぎ落とされて残るシンプルな言葉でこそ、動き、前に進んでいける。そうか、自分が勝手にそう変わったんだ。そんなことを思う。

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